レビュー『你好火焰蓝』
『你好火焰蓝』
公式weibo:https://weibo.com/u/7511984350
◎形式
ドラマ(全24話)
◎放送期間
2021年7月〜8月(2020年〜21年撮影)
◎メインキャスト
霍言:龚俊
晏蓝:张慧雯
罗杰:宠瀚辰
刘璇:周麟嘉
王大印:周彦辰
江桐:王梓薇
◎放送局
优酷
◎日本からの視聴方法
优酷アプリから
◎あらすじ
東南病院に勤める医者の卵・晏蓝(演:张慧雯)は、火災現場で救護にあたっていたところ、怪我人を庇い火が回る建物の中に閉じ込められてしまう。煙が立ち込め意識が半分朦朧とする晏蓝を救ったのは、トランシーバーから聞こえる、東山消防署の消防隊員・霍言(演:龚俊)の声だった。火災後、消防署と病院はかねてから課題となっていた消防医療の連携を強化するため、合同訓練を実施することに。合同訓練や大地震の救護活動を共に経験し晏蓝と霍言の距離は次第に縮まっていく。
◎評価点数
3.5点(5点満点、0.5点刻み)
◎総評と感想
消防隊員の姿を描いた作品。実際の消防署などの協力などもあり、救援シーンは現実のものに近いと好評を呼んでいました。出てくる登場人物が、もちろん個々で性格や抱える背景などは違うものの、みな責任感や使命感、正義感を抱いており(後半に出てくる某悪役以外)、見ていて不快感を抱かない良い作品でした。消防隊員の救援シーンがかっこよかったです!
救援シーンは本当に臨場感があり、フィクションだと分かっていても見ながらとてもハラハラします。特に7話くらいから大地震の救援活動の話が始まるのですが、被災地の様子や助けたくてももう助からない市民と医者の葛藤の様子、閉じ込められたり障害物の下に挟まれた人々を救出する様子など、息を呑むようなシーンが続き、手に汗をにぎりました。
医者が主人公として描かれるドラマは昨今数多くあると思うのですが、このドラマは消防がメインで描かれている点、そしてその消防のシーンに国がガッツリと絡んでる点が特徴的だなと感じました。この作品を見ている中国の方々はきっと愛国心がまた一段と強くなるのではないでしょうか。それ関係なく、外国人の私でも見ていて普通に楽しめたので、普遍的な面白さもしっかり持っている作品だと思っています。
自分は消防にも医療にも全く関わりのない人間なのですが、この作品を見てとても勉強になりました。消防では今こんな設備や道具が使われているんだな、とか、最前線で働く人たちは緊急時にこういう風に目の前の出来事に直面して、こういう風に気持ちを作っているんだな、とか。もちろん完全に事実ではなく、作品である以上ドラマ性を持たせるために加工されたことが多いと分かっていますが、それでも自分にとって未知の世界を少しでも垣間見れたのは事実で、新鮮な発見を与えてくれました。そしてなんと、実際にこのドラマを見たおかげて火災の発生を防ぐことができた、ということも起きたそうで(!)、先月weiboのトレンドに#网友看你好火焰蓝避免了火灾发生#が載っていました。すごい!
救援シーンがすごくよかった分、最後は消防ほぼ関係ない悪役との対決みたいになり、そこはその展開でよかったのかなと少し疑問に思います。まあただ事故や火災現場に駆けつけて救ってという展開を繰り返したら物語の起伏がないし、いい感じに盛り上げながら結末までもっていくためにはこういう展開になるのは仕方ないよなと思いつつも、やっぱりせっかく医療と消防がメインのお話なので最後まで一貫してそれに関連する話が見たかったです。(でも話自体はちゃんと面白かったです!)
質の良い現代ドラマで、きっと見ていてとても面白く感じられると思うので、興味がある方はぜひご覧ください♪