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レビュー『司藤』

司藤

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公式weibo:https://weibo.com/u/6436644580

 

形式

 ドラマ(全30話)

 

放送期間

 2021年3月〜4月(2019年撮影)

 

メインキャスト

 司藤:景甜

 秦放:张彬彬

 颜福瑞:张亦驰

 王乾坤:吴俊余

 沈银灯:李沐宸

 单志刚:金泽灏

 丘山:邵峰

 

放送局

 优酷、腾讯视频、爱奇艺

 

日本からの視聴方法

 优酷、腾讯视频アプリから

 ※爱奇艺ではジオブロックがかかっているのでVPNを通さないと見れません

 

あらすじ

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 父親からの遺言を果たすために、彼女と一緒に达那へやって来た秦放(演:张彬彬)。彼はそこで争いに巻き込まれ崖から落とされ、落ちた先で運悪く木の幹に胸を貫通させてしまう。彼の血が木が生えている地面に染み込んでいくと、なぜか70年ほども前に殺されたはずの籘の妖・司藤(演:景甜)が復活した。彼女は自らの復讐を果たすために、秦放の傷を治し、自分に従い付いていくことを命じる。彼は致し方なく彼女と行動を共にし始めた。

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 共に様々なことを経験していくうちに、次第に司藤に対し惹かれていく秦放。そして彼は、自らの祖先が司藤の過去や彼女が殺されたことに強い関わりがあることに気がつく。2人の運命は既に昔から定められていたのだった。しかし2人の幸せな時間は長くは続かない。司藤の仇敵・丘山がついに動きだした。秦放と司藤は残酷な選択に直面する。「2人のうち、生きていけるのは1人だけ。片方が犠牲にならないと、もう片方は死んでしまう」......。

 

評価点数

 4.5点(5点満点、0.5点刻み)

 

総評と感想

 2021年第1四半期(Q1)の覇権作品の1つ。いい作品を見た!というのが、視聴終了時に1番最初に出てきた感想でした。原作小説を上手く改編しまとめ上げ、内容を豊富に盛り込みながらもたった30話という時間に綺麗にまとめ上げたのはまさに秀逸。広大な自然を活かした舞台設定はまるで映画を見ているかのように思わせ、迫力あるCGや舞台セットは単なる“ネットドラマ”の枠を超える完成度。原作ファンからも絶賛の出来で、キャスティングも原作者が「主演はこの2人しかいない」と言うほどの相応しさでした。見て損は絶対にない作品です。未視聴の方は視聴を強くお勧めします。

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 まず私が強く目を惹かれたのは、中国の伝統衣装・旗袍(チャイナドレスのことです)を身に纏った景甜さんの美しさでした。今作では、旗袍をはじめ数多くのクラシカルな衣装を身につけた景甜さんが見れるのですが、彼女のスタイルの綺麗さや所作の美麗さとも相まって、そのお姿がとっても美しい。中国本土ではこれをきっかけに旗袍ブームが湧き上がったとか。その気持ち、とても分かります…!

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 司藤がとってもいいキャラなんです。最初は女王様然としていて、自分の意のままに行動し、秦放のこともただ自分の言うことを聞く存在として使っているような態度をとっていたのですが、彼と行動を共にする中で何度も優しさや思いやりに触れ、次第に彼女自身も秦放のことを何に代えても欠かせない大切な存在だと思うようになる、という変化が見ていて素敵に思いました。さらに、秦放が自分にとって大切な存在だと自覚した後も、彼を守るために彼を拒絶したりなど、強い女性であり続けた点もとても惹かれました。最近は“強い女性主人公像”が描かれる頻度が上がってきているのかなと思いますが、司藤はその代名詞といえる存在として考えてもいいのかもしれません。

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 そして秦放もこれまたとっても素敵な人間です。イケメン・実家がお金持ち・自分たちの会社を設立している、などなど、上流も上流の存在なのですが、司藤に対して(最初のうちは)悪態をつきながらも命令に従い彼女のために尽くす姿は、まるで大型犬を彷彿とさせとても可愛かったです。人間ができすぎていてたまに心配になるほどでした。司藤のためを思い、彼女を守るため、彼女の願いを叶えるために自分を顧みず尽くす器の大きさと優しさがすごい。そりゃ司藤も惹かれていくよね……と思いました😂男主も女主も素敵なキャラクターだったので、もっと2人が幸せにしている姿を見たかったです……

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 今作は全30話と、古装ドラマに慣れている方々からすれば短い構成となっていますが、内容は大きく5つに大別できると考えています。それが、

 1、司藤復活・悬门再集結編

 2、沈银灯編

 3、贾氏編

 4、白英編

 5、終章

です。1つ危機を乗り越えてやっと落ち着いたと思ったら休みなくまた大変なことが起こる、というサイクル。毎話毎話、次の話が気になって仕方がないという気持ちにさせられました。その分感情の起伏も忙しかったです。(でもこれは幸せな疲労ですね)

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 また、今作は話の中に多数の固有名詞が登場します。最初は、その単語が日常で使われるものなのか、この物語の中だけに登場するものなのか分からず、何度もネットで調べて時間をかけてしまったので、ここで簡単に記載しておきたいと思います。なるべくネタバレにならないよう考慮して書きますので、少し分からないよという方のお役に立てたら幸いです。あくまでもドラマ内の描写に基づく個人の解釈ですのでご容赦ください。

 苅族…司藤のような、植物から生まれた異能を持つ妖の総称

 藤杀…司藤の能力の1つ。藤杀を体内に入れられた者は、司藤から解除されないかぎりタイムリミットを迎えると死に至る

 悬门…苅族に対抗する法力を持った人間たちが成している派閥の総称

 星云阁…かつて丘山、現在はその弟子の颜福瑞が本拠地としている場所

 长鸣学斋…悬门の会長・苍鸿と王乾坤ら弟子たちが本拠地としている場所

 九眼天珠…とても高価な宝物

 七星石盘…苅族の所在を示してくれる簡易的な羅針盤のような物

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 この作品、ラストの締め方がとても切なくて、それでいて強い愛を感じられて素敵でした。今まで司藤と秦放が経験してきたことや、彼らのお互いに対する気持ちの変化、2人で穏やかで平凡な日々を過ごしたいという希望をずっと傍で見て感じてきたからこそ、あの選択肢を選んだこと、あの選択肢が“最良”だったことにとても胸が痛くなりました。それでも、それがどんな形であれど2人は今度こそやっと“ずっと一緒に”いられるので、これも2人にとってはいい結末だったのかもな、と思います……

 

 「今まで見た中国ドラマの中でオススメの作品は?」と聞かれたら、真っ先に名前をあげたくなるほど素敵で面白い作品です。正直見ていないのはもったいないと思います。未視聴の方はぜひぜひお時間の隙間をぬって今にでも見始めてみてください!💞

 

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